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曲がる太陽電池|トヨタ自動車と京大コラボでEV航続距離アップ?

曲がる太陽電池トヨタ自動車と京大コラボでEV航続距離アップ

太陽光発電に興味を持っている方も多いかと思いますが、近い未来に太陽光発電の進化が自動車産業に新たな可能性をもたらすかもしれません。

トヨタ自動車と京都大学発のベンチャー企業が手を組み、曲がる太陽電池「ペロブスカイト型太陽電池」の研究と開発に挑んでいます。
この画期的な技術は、電気自動車(EV)の航続距離を飛躍的に向上させ、持続可能な未来への一歩となるでしょうか?

そこで今回は、曲がる太陽電池はEV航続距離アップができるのか
その可能性について調べてみました。

曲がる太陽電池が自動車産業を変える?

曲がる太陽電池が自動車産業を変える

太陽光発電は再生可能エネルギーの中でも最も普及している技術の1つですが、その発電効率やコストにはまだ改善の余地があります。
そこで注目されているのが、ペロブスカイト型太陽電池と呼ばれる新しい技術です。
この太陽電池は、薄くて曲げやすい特性を持ち、シリコン型よりも低コストで高効率な発電が可能です。

ペロブスカイト型太陽電池の特徴

薄くて軽量

ペロブスカイト型太陽電池はとても薄くて軽量なため、従来の太陽電池よりも柔軟性があります

曲げることができる

ペロブスカイト型太陽電池は曲げることができ、様々な曲面に適応させることが可能です。
これにより、建物や自動車など、太陽電池の設置が難しかった場所でも効率的に発電できる可能性があります。

低コストで製造可能

ペロブスカイト型太陽電池は少ない工程で製造ができ、比較的安価な材料で構成されているために低コストで作成できるというメリットがあります。

高い発電効率

これまでのシリコン型太陽電池の最高効率は26.7%でしたが、ペロブスカイト型太陽電池の発電効率は2023年に世界最高記録の33.2%を達成し、高い発電効率となっています。

これらの特徴を持つペロブスカイト型太陽電池を車載用に応用することで、電気自動車(EV)の航続距離を延ばすことができるかもしれません
そのために、トヨタ自動車と京都大学発ベンチャーのエネコートテクノロジーズが共同開発に取り組んでいます。

航続距離とは

自動車が1回の燃料補給で走行できる距離のこと。
EV(電気自動車)の場合、1回の充電で走行できる距離となります。

EV(電気自動車)の航続距離は約200km〜約500kmとなっており、車種によっては充電1回あたりの走行距離が500kmを超えるものもあります。
航続距離は年々長くなっているものの、現行は使い方によって200kmほどの車種や400〜500kmほどの車種にわかれています。

トヨタ自動車と京大発ベンチャーの共同開発

トヨタ自動車と京大発ベンチャーの共同開発

トヨタ自動車は、現在プリウスなどの一部のハイブリッド車、EV(電気自動車)の屋根にシリコン型太陽電池を搭載するオプションを提供していますが、この太陽電池は屋根にしか貼れず発電量も限られています。
そこで、ペロブスカイト型太陽電池を使って、屋根だけでなくボンネットやドアなどにも貼ることができるようにする計画です。

この計画に協力するのが、エネコートテクノロジーズです。

この会社は、京都大学の若宮淳志教授が自身の研究を基にして2018年に設立したスタートアップしたベンチャー企業で、ペロブスカイト型太陽電池の開発において、国内外で先行する企業の1つです。

トヨタ自動車とエネコートテクノロジーズは、2023年6月から車載向けパネルの共同開発を始めました。
ペロブスカイト型太陽電池の成分や構造を見直し、シリコン型よりも最大で50%高い発電効率を目指していて、2030年までに実用化することを目標としています。

曲がる太陽電池のEV航続距離アップに期待!

曲がる太陽電池のEV航続距離アップに期待

ペロブスカイト型太陽電池を自動車に搭載することで、どれくらいEV(電気自動車)の航続距離が延びるのでしょうか

トヨタ自動車の広報は、「プリウスでは屋根に約1平方メートルのシリコン型パネルを搭載しており、年間約1200キロメートル走行分の電力を発電できるとしています。ペロブスカイト型にすると、屋根以外にもボンネットやドアなどにも貼れるので、設置面積を増やせるために、さらにパネル自体の出力も高めることで、発電量をシリコン型の数倍に増やしたいと考えています。2倍に増やせば計算上は3倍となり、年間約3600キロメートル走行分の電力を発電できる可能性があります。」と話します。

一般的な自家用車の年間走行距離は1万キロメートルとされています。
もし、ペロブスカイト型太陽電池が実現すれば、年間走行距離の3分の1を太陽光でまかなえることになります。
近距離だけの自動車使用なら、ほぼ充電不要になるかもしれません。

曲がる太陽電池技術開発の課題と展望

曲がる太陽電池技術開発の課題と展望

ペロブスカイト型太陽電池は、シリコン型よりも低コストで高効率な発電が可能ですが、技術開発にはまだ課題があります。

耐久性の問題

ペロブスカイト型太陽電池は水分や熱に弱く、車の振動や衝撃にも耐えられるかどうかが不明です。
トヨタ自動車とエネコートテクノロジーズは、車載用に必要な耐久性を確保するために、材料や構造の改良を進めています。

環境負荷の問題

ペロブスカイト型太陽電池は毒性のある鉛を材料に使っています。
これが環境に流出すると、生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるために、鉛を含まない代替材料の開発や回収体制の整備が必要です。

競合他社との競争

ペロブスカイト型太陽電池は世界中で研究開発が盛んに行われていて、日本では、積水化学工業やカネカ、パナソニックホールディングスなども実用化を目指しています。
中国やヨーロッパの企業も競争力を高めており、市場規模は2035年に1兆円に達すると予測されています。

ペロブスカイト型太陽電池は、再生可能エネルギーの普及とEVの航続距離向上に大きく貢献できる技術です。
トヨタ自動車と京大発ベンチャーの共同開発は、日本の素材技術の強みを活かした応用技術で、今後の実用化に期待が高まります。

ペロブスカイト型太陽電池が実用化されれば、電気自動車の航続距離が大幅に向上し、再生可能エネルギーの利用が一層普及することで、環境への負荷も軽減され、持続可能な未来がさらに近づくことでしょう。

トヨタ自動車とエネコートテクノロジーズの共同開発を見守り、この画期的な技術が市場に登場する日を期待したいと思います。

まとめ

トヨタ自動車と京都大学発のベンチャー企業の共同開発による曲がる太陽電池技術は、太陽光発電と自動車産業を結びつけ、電気自動車の航続距離向上を目指しています。

この新技術は、現行のシリコン太陽電池に比べて効率的で、軽量かつ曲げやすい特性を持っており、屋根だけでなくボンネットやドアなどにも貼ることが可能です。
もし実用化に成功すれば、EV(電気自動車)車両の年間走行距離の大部分を太陽光でまかなうことができ、再生可能エネルギーの利用が一層増加するでしょう。

但し、まだ課題が残る中、この技術が実用化される可能性は高まっています。
耐久性・環境負荷・競合他社との競争など、克服すべき壁が多く存在しますが、トヨタ自動車と京都大学発のベンチャー企業の共同取り組みには期待が寄せられています。

太陽光とEV(電気自動車)の融合がもたらす持続可能な未来に注目が集まり、その実現に向けての新たな一歩となるのではないでしょうか。